from 2013

人手が足りなくて煩雑で複雑で責任の伴うくそ忙しい職場に右も左も分からない新人が7人も来たら、そりゃ一人や二人切り捨てるのは仕方ないでしょ。それが私だったってだけ。私じゃなくても、誰かが枠から溢れ出なきゃ職場がもたなかった。ただそれだけのこと。選ばれなかった。ただそれだけのこと。

でも、選ばれなかった人は、逆に切り捨てることに「選ばれた」ということだから、その処遇を活用したいよね。「選んだ」のは上の人たち。だから「選ばれた」私は他の「切り捨てられなかった」人たちとは違う選択ができる。可能性の問題じゃなくて、彼らと私とじゃ目の前に示された道が全く違うから、その道を踏み外しても「切り捨てられなかった」人たちとは同じ轍を踏むことができない。なら、私なりに私だけの道を行こう。選ばずして「選ばれた」私にしかできない選択を、道を行こう。

でも弱い私は泣きながら、視界不良で進むしかないんだ。選ばれなかったことは、きっと引き摺っていくんだろうから。自分にしか行けない道を胸張って歩くのはもっとずっと先になるかもしれないけど、その間ずっと泣きながら時には蹲りながら進むことになるんだろうけど、強くなりたいな。
「切り捨てられなかった」みんなに胸張って、笑って、あの頃とは見違えた私を認めてほしい。そうして、お酒でも酌み交わせたらと思う。あのときが、人生の分岐点だったって、かっこよく笑いたい。