後方注意、青菜もりんごも緑。

あなたの声はどれなの？
悲痛な叫びがあちこちに木霊して
あなたの声が聞き取れない。
きっとうずくまって泣いているであろうあなたが
どこにいるのか分からない。
目の前を光速で過ぎていく時間に
追いつけない。
しまいには独り取り残されて
あなたの声もあなたの居場所も
途方に消えてしまった。
雑音のない静かな時間の中で
それでもなお、あなたのメッセージに触れたい。


明日は晴れると思う。
その次の日も、その次の日も。
そうして４日くらい経ったあと、唐突に雨が降ればいい。
物音しない清浄さが暫く続いた後
曇天の中で気温が上がる。
翌日は晴れなんだろうと。
「明日は晴れて欲しい。」
みんなの願いを代弁しているだけで私にはなんの関係もない。
空の空気に一番近いから、そんなものいらない。
暑くて、窓を開けても
鳥肌が立って窓を閉めても
どっちにしろ暑いまま、寒いのは変わらない。
陽を妨げるブラインドも
隙間風の窓ガラスも
味方にはならない。
じっとこちらをにらんで
ふっとあちらに微笑む
敵でしかない。